来年で、転職してから丸3年になりますが、2014年はとにかく流れが早く、フラットデザイン、ネイティヴUIなど、デザイナーとしての転機が沢山ありました。
とにかくクオリティにこだわって、作りながら必死に答えを探しているうちに、いつの間にか年の瀬を迎えていた感じです。
忘年会の二次会で、サービスにおけるデザイナーの役割について、今思い出してもとても熱い話をしました。
デザイナーが担うサービス責任とは?
デザイナーの裁量を広げるためには?
デザイナーがモノづくりに熱狂できる環境とは?
その中で、デザイナーのI上さんが言っていた
「デザイナーは、寄り道が多い」
というワードに、とにかくはら落ちしたのでブログに残そうと思います。
デザインという職域は、一見華やかにみえますが、実は非常に泥臭い役割であり、万人が主観で評価できるが故に、受け手によって180度印象が変わり、明確な答えにすがれない、そんなヤキモキした職域だと思います。
ユーザーのためを思って作っていたはずなのに、いつの間にか目線が社内ステークホルダーに向いていた。なんて事は、サービスデザイナーのあるあるだったりします。
ただ、組織の中のデザイナーで居る以上、多少なりとも利害関係を意識しながら、時流にあったアウトプットを強いられる事は当然であり、自然であると思っています。
例えそれが本質じゃなかったとしても。
「いや、これでいいんだ!」的な、己のエゴを表現する事はとても簡単な作業であり(もちろんそこには、計り知れない情熱が伴っていると思いますが)、サービスデザイナーに肝心なのは、そこにいかに信頼をプラスできるかだと思っています。
もちろん、デザイナーの裁量を広げる意味でも、己の価値観を他人に伝えることは重要であり、デザイナーとして思い描く理想に近づけるという作業の重要性に変わりありません。
しかし、どんなに良いもの(自分の理想)を作りたくても、それがユーザーに最適な形(皆が納得している状態)で届かなければ、より良いUXは成り立たないし、そこから先のPDCAを回す精度に決定的に差が出ると思っています。
ただ、ここで重要なのは、言われた事をそのままゴールに設定する事ではなく、与えられた条件の中で、色んな寄り道(確認や出し戻し、時には大どんでん返しなど)をして、その寄り道で得た色々なピースをベースにしっかりとした土台を組み立てつつ、デザイナーなりに最大限考えた末(夢の中でも考えてしまうくらい)に、更に数ピースプラスして組み上げたものこそが、真にユーザーに届けるべきものだと思っています。
その仕上げの数ピースをどれくらい詰め込めるかが、これまでに培って来たデザイナーとしての信頼であり、それを積み上げていく為の寄り道であれば、どんなに険しい道でも迷い無く受け入れるべきであると思っています。
非常に回りくどい言い方になりましたが。。。
ようは、
サービスを作るデザイナーは、誰よりも主観的なデザイン評価に対して受け身でなければならないし、それを受けながら誰よりもまっすぐにユーザーを見つづけ、とにかくつくり続けて証明していくしか、仕上げの数ピースを積み上げる為の信頼を得る方法は無いという事です。
そのように積み上げた信頼のあとから、自然にデザイナーとしての裁量は増えていくと思っています。
だから僕は、誰よりもつくり続けたいし、
誰よりも受け身でいたい。
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