ホンネの手紙と、タテマエの手紙

先週から社内向けに
僕の頭の中の発信を目的に週報を始めたので、
1週遅れでここにもアップしていこうと思います。

査定のシーズンということもあり、
「GREAT BOSS -Radical Candor-」を読み返してました。


「きつい言葉を極上の成長アドバイスに変える」が
謳い文句のこの本ですが、
横幅ギチギチに攻めたタイポグラフィと、
白黒を使った大胆な余白など、
装丁のインパクトも強くてお気に入りの本です。


僕は以前より、
半期の振り返り面談の際に、
「良かったところ」と「期待しているところ」を
それぞれ3つずつ書き出して、
技術評価対象のメンバーにフィードバックをしています。


最近では「お手紙」と称した専用紙まで登場し、
メディアクリエイターの査定では
お馴染みのフォーマットとなりました。


振り返り面談前に、
じっくりその人のことを考えながら、
なんども書き直しては、
伝えたいことが言い切れているか?
過剰に配慮しすぎてないか?
褒めも期待も、シンプルに伝わるか?
など、
このお手紙を通じて、
次半期の成長へのきっかけを作るために
毎回締め切りギリギリまでかかってしまうので
その度に人事メンバーに助けてもらっています。


GREAT BOSSの一節で、
「お前の仕事はクソだ」という、
ジョブズの名言が出てきます。


「本当に優秀で、
 本当に頼りになる相手のために
 自分ができる一番大切なことは、
 彼らがそうでない時(彼らの仕事が期待以下だった時)に、
 そのことをはっきり伝えて理由を説明することだ」
という意図があるこの言葉ですが、
ポイントは
「お前はクソだ」ではなく
「お前の仕事はクソだ」という所だそうです。


デザインも同じで、
だれでもデザインに対するFBは
自分が責められているように感じてしまいがちですが、
それは「その仕事(デザイン)」に対するFBであって
個人に対するFBではないということ。


特に若いうちはデザインに自らを投影し、
愛でてしまう傾向があるため
厳しいFBに対して自己否定されたような
錯覚に陥りがちかもしれません。


また、FBする側も
個人に対するFBではない旨をしっかりと意識し、
その仕事(デザイン)に対するFBであることを
相手に理解させ、その上で
成長のきかっけを作る責任があります。


お手紙の「期待」の欄に、
なかなか本音は書きにくいかもしれません。
だからといって、
本音を見過ごし、FBをなぁなぁにしてしまうと
評価される側の人に対して
なんの気づきも与えることができず、
残酷なものになってしまいます。


半期に一度の査定シーズンを
極上の成長機会とするために、
特に技術評価をする立場の人は、
心から相手を気にかける思いで
最大限の想像力でお手紙を書いて
一緒に成長機会をつくりましょう。

Sugar Design

渋谷で働くデザイナー

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