先週は、
前期の査定フィードバックと
今期の目標設定面談が多くありました。
ここ数年は
メディアクリエイター全員に対して、
1人1人に直接査定のフィードバックを行なっていますが、
非効率と言われればそれまでなのですが、
マネジメントにおいて、
僕はこの「1人1人に直接向き合う」ことを
割と大事にしています。
それぞれのクリエイターの成果と成長を、
目標設定と振り返りを通して評価をし、
クリエイターとしての「市場価値」と結びつける。
半期を通して
「今は届かないけど、頑張ったら届くかも」という、
ストレッチできる目標をお互いに理解し、
クリエイターとしての「実力値」をしっかりと上げていくためには
1人1人に対してしっかりとフィードバックをし、
①期待を上回っているポイント
②期待に応えられていないポイント
を明確に伝え、
お互いの認識をすり合わせることで
来期の目標設定の精度がグンと上がります。
特に、②を率直に伝えることが重要なのですが、
数年前より組織規模が拡大し、
クリエイターのキャリアに層が出来はじめた頃から
すべてのクリエイターの目標に対し、
僕がハンズオンで介入するには限界がありました。
また、
組織としても、すべての施策に対して
自分がプレーヤーとして受け持つだけでは、
自分以上に組織がグロースせずに、アッパーになってしまいます。
それを打破するためには、
組織戦略から体系的に見直し、
色々なものを棚下ろす必要がありました。
これに気づいたのは、
2018年の6月に行ったボード合宿で、
いのっちが書いた、このポストイットが始まりでした。
当時の僕は
①組織戦略の多くを自分で決め
②デザイナーの定例を自分で仕切り
③目標設定の多くを自分で担い
④新卒採用/育成の方針を自分で考え
⑤クオリティのマネジメントを自分で行う
など
ほとんど僕のキャパシティで動いていた気がします。
これでは、僕の市場価値も上がりません。
これに対し、この合宿で決めたことは
ボード自身がそれぞれのミッションを担い、
「組織を民営化する」ということでした。
①の組織戦略については、
大枠をメンバーのいのっちに担ってもらい、
まずはボードのミッションを機能させることが最重要でした。
点の施策から入らずに、「目的」を明確にして、
組織が描くビジョンをボード間で共有すること。
そのために、
半年ごとにメディアクリエイター組織の理想状態を掲げ、
組織版のOKRを運用することに決めました。
このOKR運用は、今でも続いていて、
半年に一回行うデザイナーの全体会でみんなに共有している
施策や、内容に起因しています。
②のデザイナーの定例については、
これまでシニア層が担っていたリーダー制を解体し、
有志に近いMCが仕切る「ハングアウト」に進化させ、
従来のデザイナー定例の概念から変えました。
今でも続くこのハングアウトですが、
先日のボード合宿を受けて、
今期はさらにアップデートされる予定です。
③の目標設定については、
CM(クリエイティブマネージャー)という職務を設け、
「事業」「クオリティ」「人」という
担うべき3つのマネジメントを顕在化させました。
定期的にCM同士でノウハウを共有するだけでなく、
目標設定のキャリブレーションから、
半期の振り返り評価のキャリブレーション、
お手紙の運用まで、
目標設定〜振り返りのパッケージ化が進みました。
毎半期ごとにKPTを行い、着実にアップデートされています。
④の新卒採用/育成については、
全社組織であるCCCで大枠の戦略を決め、
メディア人材の育成に関しては「わかめ」が主導となって
配属オンボーディングから、
トレーナーの育成、
新卒個人の成長をドヤる「戦”力宣言」など、
どうすれば新卒に、大きな成果と自信を持たせられるか?
について、若手中心に主体的に考えてくれるようになりました。
そして、様々な業務を棚卸しし、
僕が一番時間を使うべきだと思っているのが、
⑤のクオリティマネジメントの部分です。
これは、単なるクリエイティブのクオリティだけではなく
・クオリティの高いマネジメント戦略
・クオリティの高い組織づくり
・クオリティの高い人材育成
・クオリティの高いサービスづくり
・クオリティの高いクリエイティブ
など、経営に関わる、
すべてのクオリティに責任があると思っています。
上記の①−④に関しては、
いのっちを始めとするボードなど、
僕以外の方が実行を担ってくれているものが多くありますが、
それぞれがミッションとして捉え、
真剣に成果に向き合うことで
結果的に
僕だけでは成し得ない状態までブラッシュアップ
されるようになりました。
そして、
これらのクオリティに対する責任こそが
僕の「使命」だと思っていて、
単に業務を棚下ろすだけではなく、
権限委譲したもののクオリティを担保できてこそ
はじめて意味をなすものだと思っています。
(未だ意味をなせていないものもありますが...)
自身のキャパに依存せず、
クオリティを担保するためには
・人にどう任せれば最大化させられるか
・どういうポイントを抑えるべきか
ということが重要で、
急に目標設定の話に戻りますが、、、
マネジメントをする立場の人は、
自身の役割を棚下ろしたつもりが、
「タスク」として渡すだけでは人材が育たず、
結果自身の役割も変えられないという無限ループにハマり、
受け取る立場の人は
「ミッション」として自分で捉えられないと
いつまでたっても足元を見続けてしまう無限ループにハマります。
渡す人も渡される人も
この「ミッション」について
自分で考えて形にできる人ほど
目標設定の精度が上がり
それをお互いに理解し合うことで
振り返りの精度が上がるんだと思います。
クリエイターとしての市場価値を上げるべく、
より具体的に自身の使命を見つけ
良い目標設定をしましょう。
0コメント